2025年5月13日01:56に、蠍座満月が起こります。
この記事では、「満月図の構造をどこまで読み解けるか?」に焦点を当て、中上級者向けに「満月図」を本格的に読み解いていきます
アスペクト・支配星・レセプションの力関係を紐解きながら、満月のエネルギーを現実に活かすためのヒントをお届けします。
「蠍座満月ってそもそもどういう意味?」という方や、
やさしく星の流れを知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
🔰 蠍座満月ってどんな意味?という方へ

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天体の分布と基本構造|揺れやすさと「今ここ」に集中する満月

2025年蠍座満月のチャート(満月図)をみると、天体の多くは地平線下(1〜4室)に集まり、
テーマが外向きよりも内側・生活基盤・構造の整理に向いている配置です。
とくに注目すべきは、主要5天体が固定宮に集中していること。
(太陽・月・水星・天王星・火星)
これは、「変えるより、守る/整える」ことに意識が向きやすい構造です。
- 固定宮の性質 :“維持・固執・再調整”が強まる
- 状況を動かすより、“今あるものをどう扱うか”が重要に
この満月は「今ある状況を変える」よりも、
「整える・割り切る・維持と終結を見きわめる」ことがテーマになりそうです。
ASCと支配星の状態|自分の立ち位置の“揺らぎ”

2025年蠍座満月のチャートのアセンダント(ASC)は魚座。
伝統的な支配星は木星♃、モダンでは海王星♆です。
木星は双子座=減衰(detriment)状態で力を発揮しづらく、拡大よりも思考の細分化や迷いが出やすい配置。4室ということもありプライベートの面でそうした部分がでやすそうです。
海王星はもともと象徴的には柔らかさ、直観あいまいさを強める天体です。海王星自体は1室にあるため、自己イメージや雰囲気をふわっとさせる働きがあります。
この2天体はどちらも、“はっきりした行動”より“漂うような感覚”を持ち込むため、この満月は最初の印象よりも「内側に揺れ」が起こりやすい構造です。

満月の軸と支配構造(月 in 8室/太陽 in 2室)|何を抱え、何を守るのか?という価値の問い直し

今回の満月は、月が蠍座・8室、太陽が牡牛座・2室で形成されています。
2室と8室は、「自分が持っている資源」と「他者との関係で発生する共有資源」の対比軸。
所有と関与、安定とリスクの管理が今回のテーマの軸となります。
月(蠍座)8室
8ハウスは、土星が支配する領域であり、保全・維持・損失回避といった土星的な目的を持つハウスです。
ここでは、相続・保険・株・借金・預貯金、あるいは配偶者の収入やビジネスパートナーの業績など、
自分の意思だけでは動かせないが、自分に影響を与える共有資産やリスク領域が扱われます。
月がここにあるということは、
自分の気持ちや状況が、そうした「他者や社会との関係の中で発生したもの」によって動かされやすくなることを意味します。
そして同時に、それらを慎重に管理する立場にいる/状況を冷静に見きわめる必要があるというサインでもあります。
📝補足:
8ハウスは「死のハウス」と言われることがありますが、それは7ハウス=他者から見た2ハウスであり、他者の死によって発生する相続などを象徴するためです。
チャート主の死を意味する場所ではなく、他者の動向に関わる責任や管理領域として理解するのが構造的に自然です。
太陽(牡牛座)2室
一方の太陽は2室。こちらは「自分の持ち物・資源・安全領域」の象徴です。
支配星は木星(伝統的)で、デトリメント(減衰)にあります。
この領域に位置する太陽は、「これを守りたい」「これを価値として保ちたい」という意識を強めます。
今回、太陽は天王星とコンジャンクションしています。
そのため、守りたいものがある一方で、突発的な変化・刷新・価値観の揺さぶりも同時に起こりやすい構造です。
📝補足:
天王星は突然の気づきや強制的な目覚めを促す天体です。
太陽と接近していることで、「これは大丈夫」と思っていたものがぐらつく/更新を迫られる
そんな展開も想定されます。
この満月が投げかける問い
「これは本当に、自分だけで抱えるべきことなのか?」
「それとも、他者との関係性の中で再調整が必要なのか?」
今回の満月は、管理すべきこと/委ねるべきことの線引き、
そしてそれにともなう自分自身の安定の再定義を後押しするタイミングです。

レセプションをともなう主要アスペクト|ただの角度ではなく、意味のある「力の流れ」へ
今回の満月では、いくつかの天体間で強い影響関係(アスペクト)が形成されていますが、
ここでは「レセプション=支配関係が成立している」ものに絞ってご紹介します。
単に角度を取っているだけでなく、“誰が誰を支配しているか”という力の流れが読み取れるためです。
1. 土星と満月(太陽&月)の関係

太陽と月の180度の満月軸に対し、魚座の土星がセクスタイル&トラインで調停(メディエーション)の角度を形成しています。
さらに、土星は木星にレシーブ(支配)されているため、木星の領域である「基盤・家・土台」を調整する方向に、土星が“秩序を与える者”として働いています。
📝補足:
土星は本来「制限・義務・管理」の象徴。
それが他者の資源(月 in 8室)と自分の安定(太陽 in 2室)に挟まれて働くことで、
「自分の枠組みを見直す」「現実的にどこまで背負うかを線引きする」ような影響をもたらします。
2. 天王星と月の関係
天王星は月と180度(オポジション)です。
さらに、天王星にとって月はエグザルテーション(高揚)のディグニティを持つため、天王星は月にレシーブされており、レセプションが成立している状態です。
このアスペクトは、外側からの突発的な出来事が、月(感情)や8室のテーマ(責任・共有・保全)を揺さぶる可能性を示します。
📝補足:
レセプションがあることで、この揺さぶりは“意味のある刺激”として働く可能性が高くなります。
一時的な混乱ではなく、「ここを見直すべき」という意味ある再調整のきっかけとして作用する可能性があります。表面的には不安定に見えても、構造的には“理にかなった変化”が起きている場面とも言えるでしょう。
3. 冥王星と 水星の関係

冥王星と水星は90度(スクエア)を形成し、さらに冥王星は、水星にレシーブされているため、レセプションが成立しています。
これは、冥王星が水星のディグニティ(トリプリシティとターム)を2つ持っていることによって成立しており、
完璧な支配関係ではないものの、補助的な影響を受け入れている構造と見ることができます。
この組み合わせは、言葉・思考・判断(水星)に対して、深層的な圧力(冥王星)が作用する形で、
“無意識の思い込みやコントロール欲”に気づかされる可能性があります。
📝補足:
このレセプションは“柔らかい結びつき”のようなもので、激しい争いや決裂を生むというよりは、
思考に重さや偏りが入り込みやすい、「言葉や判断に圧がのる」ような影響として現れる傾向があります。
水星が2室にいるため、これは「自分の価値観や安心のための言動」が、
実は他者や社会の構造的な圧力に影響されていた——という気づきにもつながる配置です。
4. 土星と木星の関係
土星と木星も90度を土星は魚座の支配星である木星に強くレシーブされています。
📝補足:
伝統的占星術では、魚座の支配星は木星とされており、これが支配構造の前提となります。
(モダン占星術では海王星が支配星とされますが、ここでは構造的な力関係を重視しています)
この配置は、「制限(土星)」の中に「拡大(木星)」の意図が流れ込む構造とも言え、
「これはやらなければいけない」と感じていることの裏に、
「本当は広げたい」「発展させたい」という意志が見え隠れしている形です。
📝補足:
どちらも自分自身に関連するハウス(1室と4室)に位置しているため、
このレセプションは内面的な葛藤や自問自答として現れやすく、
“現状をどう整えるか”を考える場面で強く作用するでしょう。
2025年蠍座満月で意識したいこと|反応より構造を整える視点を
この満月では、単なる衝突や不安定さではなく、
“力関係が生じている構造的な関わり”が多く見られます。
- 調停に入る土星
- 揺さぶる天王星に対してレセプションを与える月
- 思考に影響を与える冥王星と水星
- 動けないようで内側に拡大の意志が眠る土星と木星の関係
これらはすべて、「見えにくい力の流れ」が今起きている変化に関わっていることを示しています。
だからこそこの満月では、
表面的な反応に飛びつくよりも、「これは誰の影響か」「どの領域が関係しているか」を一度立ち止まって見つめることが、長期的な安定につながります。
そのため、焦って決断するよりも、
「これはどこから来た作用か? 誰に握られているか?」という“関係の構造”を整理する視点を持つと、
満月の影響を前向きに活かしやすくなるでしょう。

全体のまとめと行動アドバイス|“本当のわたし”に還る満月のチャンス
この2025年蠍座満月は、「自分の持ち物(2室)」と「他者との関係で発生するもの(8室)」という
所有と共有、安定と管理のテーマに光が当たる満月です。
今回の配置では、単なる感情の浮き沈みにとどまらず、
「これからの自分の土台をどう整えるか」「どこまでを自分の領域とするか」という問いが、静かに浮かび上がってきます。
行動アドバイス|“構造を整える”満月に
この満月を活かすために、次のような意識や行動が効果的です
- 人間関係やお金において、どこまでが“自分の責任領域”かを整理する
- 共有・依存・背負いすぎていたものを、必要なら仕分け直す
- 自分の持ち物(物理的・精神的なもの)の中で、改めて価値を再確認する
- 他者の影響を受けすぎていた部分に「境界線」を引く
今回の満月では、感情や状況がぐらつく瞬間があるかもしれません。
ですが、それはあなたの中にある“本当はもう調整したい構造”が明るみに出る合図です。

自分の内と外の「構造」を見直すチャンス
満月は“手放し”のタイミングではなく、「見直しと調整の可視化」のタイミングとも言えます。
焦って決断するより、
「これはどこから来た作用か?」「誰の領域なのか?」という構造を一度整理する視点を持つことで、
この満月の影響は、前向きな再構築のヒントとして活かすことができるでしょう。
この満月をきっかけに、“本当のわたし”を立て直したい方へ
もし今…
- 人間関係やお金のことで「何となくしんどい」
- 境界線があいまいで、気づけば振り回されている
- 自分の立場・責任・役割を整理したいけど、どう整えたらいいかわからない
そんな状態にあるなら、今回の満月のテーマは、まさにあなたのためのものかもしれません。
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